クラブを見極めよう Vol2


 出資するということは、その募集馬を所有しているクラブに入会するということです。一度入会すると、クラブ会員はよほどのことがない限り出資馬が引退するまで退会しません。たとえどんなにクラブに不満があっても。なぜなら退会してしまうと出資した馬の配当をもらう権利を失い、入会金や出資金や維持会費が丸損だからです。
 「自分が納得できる募集馬に出資できさえすれば、クラブは問わない。」そうお考えの方は、出資馬が決まったらすぐに申し込みましょう。早く出資しないと募集馬が満口になってしまうかもしれませんから。しかし、「どうせ入会するなら自分に合ったクラブが良いな。」とお考えの方は、入会する前にクラブのサービスや補償や経費なども知っておいた方が良いでしょう。そうしないとのちのち後悔するかもしれません。何せ万単位のお金を支払うわけですし、出資馬が無事にデビューを迎えて引退するまで数年かかり、その間ずっとそのクラブとお付き合いすることになるのですから。現在19あるクラブ、それぞれ異なる特徴があります。
 各クラブの特徴の比較はしません。特徴については個々の好みがあり、一概に良い悪いと言うこともできませんので。ここではクラブごとに異なる「ポイント」を紹介します。


サービス


@ 情報系サービス
 まずは月に1回、もしくは隔月1回送られてくる会報です。現在、出資馬がどんな状態なのか気になるのは当然なので、会報という形で報告してくれます。著名人のエッセイがあるもの、カラーをふんだんに使ったもの、広告チラシのようなものなど、さまざまです。
 馬は生き物なので日々変化します。月1回の会報だけではタイムリーな情報を得ることはできません。そこでテレホンサービスがあります。出資馬の調教ラップや出走予定なども教えてくれます。また多くのクラブはホームページを開設しており、テレホンサービスと同様の情報をクラブ会員のみに公開しています。
 募集馬の長所・短所なども含め、疑問があればクラブに電話して聞いてみましょう。遠慮することはありません。クラブ会員は「お客様」なのですから。会員さんの中にはクラブに連絡する時は必ず特定のスタッフを指名して、そのスタッフと仲良くなり、裏情報をゲットしているツワモノもいます。クラブと積極的に関わることで、そのクラブの姿勢や自分との相性が感じ取れます。ただし知らなかった方が幸せだったということもあるかもしれませんが・・・。


A プレゼント系サービス
 出資馬の写真やテレホンカード、出走した時のゼッケン(抽選)などがあります。これらについてはクラブごとにバラバラで、無料の場合もあれば有料の場合もあります。中にはクラブオリジナルのカレンダーやポストカードの贈呈、優勝賞品の提供(抽選)を行っているクラブもあります。


B 交流系サービス
 クラブ会員のための親睦パーティーを開催しているクラブも多いです。有名騎手や有名調教師もゲストとして参加しているようです。
 また、クラブによっては募集馬の見学ツアーを企画しています。普段は入場できない牧場で募集馬を見学できたり、牧場関係者から募集馬の説明を受けたりすることができます。参加者には優先出資権を設けていることもあります。
 さらに所属馬がレースに出走する当日に競馬場へスタッフを派遣して、レース後の騎手や関係者のインタビューを伝えたり、所属馬が使用したゼッケンを手にしての記念撮影を行ったり、クラブ会員との親睦の場を設けているクラブもあります。


C 特典系サービス
 クラブによっては一般人入場不可とされている牧場や調教の見学、関連施設の料金の優遇、牧場見学の必需品であるレンタカーの割引などがあります。
 私は出資馬がデビューする前に1回は見ておきたいと考えていますので、その要望に対応可能なクラブの募集馬に出資するようにしています。何回か出資馬を尋ねて北海道へ行きました。出資馬に触れて、写真を撮り、終止にやけっぱなしでした。これもクラブ馬主の醍醐味だと思います。ただ、牧場の方々は本来の仕事以外の会員サービスとして対応して下さるので、なるべく迷惑をかけないようにしましょう。
back next